6.Ophelia

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(曲解説)
 これは今年の2月頃に不思議な感じで「降りてきた」曲なんです。ピアノで気に入った一小節だけを何度も何度も弾き続け、何かこのフレーズに合う詞がないかなぁ・・・と思っていたらそのうちにふと「オフィーリア」と浮かんできたんです。オフィーリア?ん?ハムレット?そう、ハムレットの恋人の名前がオフィーリアですね。で最後は気がふれて小川で花束を抱きながら溺れて死んでしまうという悲劇のヒロイン。早速確かめるためにNetflixで映画観ました(笑)。で映画を見ながら詞を書きとめ、言葉を集め、整理して曲に取り掛かりました。で、何度も何度も歌いながら作曲し、なかなか出てこなかったサビでマイナーからメジャーに移す構想が浮かんだ時「あ、出来た!」と思いました(笑)。真由香に「最初早いアルペジオで小川を連想させて、あとは思いっきりクラシックのアレンジでやって!」と、なんとも横着な要望を出し、真由香も真由香で歌詞まで覚えてしまうくらい没頭してアレンジしてくれました。そしてそこに私がいい加減なストリングスを加え、最後にイチローと真由香に不協和音を直してもらい、完成したことは「CDについて」に書いた通りです。今回のCDの中では本当に思い出深い曲なんです。

(裏側から見た曲解説 by イチロー)
 2021/6/29 にエヌトライブにてピアノを録りました。
ピアノアレンジがあまりにもドラマチックで、録りながら佐古さんの歌が乗っかるイメージが全く湧かず、もしかしてボツ作になるのでは・・・と心配していました。
 でもその2日後の歌入れ。佐古さんは練習を含め3テイク目でこの歌を歌い切りました。ここまで思い切って歌えると気持ち良かっただろうなぁと思いつつ。真由香ちゃんが頭の中でここまで歌う佐古さんをイメージしていたのなら、彼女は佐古さんの相当の理解者だと思います。
 エンディングのストリングスアレンジも見事。真由香ちゃんと佐古さんがこのアルバムの山場を作り出したと言える1曲になりました。

ボーカルセッティングはマリンエアトランスのNEVE(ニーヴ)1272を使用。
ミキシングは佐古さんのこだわりも相まってテイク4がOKとなりました。とても良い曲だと思います。