映画の話 2002


映画の観方にはいろいろあって、たとえばある人はストーリーに重点を置いて観るし、ある人は画像の美しさに重きを置く。またある人は俳優の演技に関心を持って観るだろうし、別の人は製作監督の作品として観る。もちろん人それぞれに楽しめばいいのだが、私はあまり理屈っぽく映画を観ない。映画でもなんでもそうだが、後味が大切だ。席を立つ時に、理屈抜きに「いやぁ、面白かった!」という映画が本当の名作なのであると思っている。

一月は昨年までに見逃した映画を、レンタルヴィデオを借りて、観た。しかし迫力は当然映画館の比ではないから、印象もどうしても薄くなるのは否めない。

<2002年度観た映画> 

題名 主演など

寸評

アトランティス    実撮影映画だったら一大スペクタクル映画なのだろうが、ディズニー漫画らしい迫力と美しさと勧善懲悪思想に貫かれた安心感があった。
ペイイットフォワード ハーレーオスモント  <ビデオ> 一昨年から昨年はオスモント君の当たり年であった。確かに自然体で上手な演技だと思う。頭も良いのだろう。映画のほうもなかなか良かった。最後、家に続々と人が集まってくるシーンではつい涙が出てしまった。
60セコンド ニコラスケイジ  <ビデオ> ニコラスケイジはもう、出ずっぱりである。役も幅があり、いろんな人間を演じているが、本当に似合う役はどれだろう。
バニラスカイ トムクルーズ  何年か前のマイケルダグラスの「ゲーム」を思わせる展開で、なかなか面白かった。
シックスセンス ハーレーオスモント  <ビデオ> 最後が面白い映画は合格点がやれる。この映画も最後に男(ブルースウイリス)が真実に気がつくところが、秀逸である。
グリーンマイル トムハンクス  <ビデオ> トムハンクスの映画は、みな面白い。われわれと同年代で価値観が似ているからだろう。三時間半の長編だが、ミカエルダンカン扮する超能力者コーフィーが実にいい味を出している。
天使のくれた時間 ニコラスケイジ  <ビデオ> ティーレオーニが可愛かった。現実と夢の世界…こういう設定は私のもっとも好む設定だから、最後までけっこう面白かった。
誤診    <ビデオ> 癲癇の治療をテーマとする映画で、ま、しかし、いわゆる体に優しい「食事療法」の宣伝映画である。 
クリムゾンタイド デンゼルワシントン  <ビデオ> アメリカ映画で登場する黒人が悪者であることは少ない、というか皆無である。たいていは白人のほうが間違っているか悪いとしたものだ。そしてそれではあまりにも惨めだから、ひとつくらいは白人にもいい格好をさせて、映画は終わるのである。
息子の部屋    久し振りのイタリア映画である。イタリア語はほとんどブラジル語(ポルトガル語)である。で、分かったかというと、ほとんど分からなかった。ストーリーが明快なアメリカ映画と少し造りが違うが、よくよく観ていけばなかなか面白い映画である。
インサイダー アルパチーノ  <ビデオ> タバコ産業界のダーティーな部分を暴く内部告発者と報道に命をかけるディレクターの硬派な話。脚色された、実話である。
バンディッツ ブルースウィリス  まあまあ面白かった。「あるわけない話」ギリギリの、それでも何とか痛快で…ブルースウィリスの映画はこんな「ちょっぴり喜劇」が多いし、雰囲気も合っているのだろう。
デンジャラスビューティー サンドラブロック  <ビデオ> オモロかった。何がオモロかったかと言って、サンドラブロックの表情がとてもオモロかった。私はすっかりペチャパイサンドラのファンになってしまった。 
インターネット サンドラブロック  <ビデオ> この映画はハッキリ言って「ありえること」を言おうとしている。近年のコンピューターウイルスの蔓延は「誰が得をするのか」という観点から見ると、その理由が分かってくるのである。
オーシャンズイレブン ブラッドピット  痛快、爽快を狙ったことは分かるが、ここまで何もかもうまくいくと、最後に観客はどういう表情をしたらいいのだろう。
ディスクロージャー マイケルダグラス  <ビデオ> ちょっと古い映画だが、観ていなかったので借りてきて見た。逆セクハラ裁判映画かと思っていたら、もう少しヒネってあって、なかなか最後まで面白かった。
仄暗い水の底から    暗くジメジメしたストーリー展開で、ただいたずらに人を怖がらせるだけの、内容のない三流映画である。

ロード オブザ リング

イライジャウッド  三部作の第一部である。3月公開予定を試写会にて2月に見る。迫力のCGは見ごたえあり。あのTVゲームの「ドラゴンクエスト」の原作のヒントになったと言われているストーリーもファンタジックで第二部が待たれる(なんだかありきたりの評論だなぁ)。
地獄の黙示録    フランシスコッポラ監督のベトナム戦争を題材とした重い映画。3時間を越える大作で、しっかり見たらけっこう疲れた。被弾したベトコンを手当てしようとした船長に、「弾を打ち込んでおいて手当てする、これがアメリカのやり方さ」という台詞が妙に頭に焼き付いている。
キリングミーソフトリー    あまり期待しないで観ていたが、ストーリー展開に味があり、なかなか面白かった。
ライヤー     <ビデオ> 暗い映画であったが、ひとつだけ心に迫る文句があったので書いておこう。娼婦が主人公に言った「夢があなたを不幸にしている」と言う言葉である。私はなるほど!と感じ入った。ストーリーには全く関係ないのだけど、こんな言葉ひとつで映画が生きることがある。
マルホランド ドライヴ    全く訳の分からない内容だが、最初から最後までなんとなくハラハラドキドキさせられる撮影手法だけが印象に残っている。
ビューティフルマインド ラッセルクロウ  数学者ジョンナッシュの実話物語。いわゆる「天才とナントカは紙一重」という話だが、どちらかと言うと彼が編み出した均衡理論の話よりも奥さんとの生活に重点をおいた構成になっている。なかなか面白かった。
ブラックホークダウン    考えさせられる映画だった。ソマリアの内戦に例のごとくアメリカの正義が干渉し、作戦の失敗からアメリカ兵が19名死亡した実話の映画化だが、正義とはいったい何だろう。それ以前に、戦うということはいったいどういうことなんだろう・・・最初から最後まで視覚の裏側でそんな疑問を反芻し続けていた。
アザ-ズ ニコール キッドマン  この映画は「シックスセンス」と同じような発想で作られていて、淡々とした進行の中にけっこう恐怖が盛り込まれている。そして最後になって謎が明快に解ける。こう明快に解けると、やはり気分がいい。
パニックルーム ジョディフォスター  なっかなか面白かったよ。パニックルームにコモってどういう展開になるのか興味深かったが、なかなか考えるモノである(笑)。しかし、旦那役にはなりたくないなぁ・・・。
モンスターズINC    理屈抜きに面白い。最高だ。しかし最近漫画映画のほうが面白いと感じるのはちょっと問題でないかい?
サウンドオブサイレンス マイケルダグラス  全体を流れる調子が少し暗い作りになっている。ストーリーも一見良く出来ていると思ってしまうが、ちょっと待てよ・・・こんなんアリか?という部分もある。Mダグラスの演技力で何とかなってしまった映画という評論を与えよう。
フォレストガンプ  トムハンクス   <ビデオ>以前見た映画だが、もう一度見たくて借りてきた。実話ということだが本当にこんな人間がいたのだろうか。恋人の生き様とフォレストの生き様が対照的で、面白い。幸せを求めて生きること自体が不幸せということも、作者は言いたかったのであろう。
スパイダーマン  アメリカで大ヒットと言う話だが、アメリカ人って単純なのが好きなんだな。後一歩でB級映画、いや、すでにB級…だと思う。
マジェスティック ジムキャリー  ジムキャリーの喜劇は馬鹿馬鹿しすぎてまったく見る気が起こらなかったが、この映画を見ると「オ、やるじゃ〜ん」と一瞬思う。しかし皮肉っぽい言い方をすれば、コレは今までの駄作が生きた・・・とも言える。ストーリーは良く考えられていて、面白い。
タイムマシン  途中から題名を忘れてしまうような映画だった。想像していたストーリーとかけ離れていた。時空を旅するロマンと物理的な興味を求めて見たんだけどね。
バイオハザード  原作和製のゾンビものだけどけっこうハラハラドキドキビクビクするぞ。それにしても初めて土曜日の夜映画見たんだけど、満員だったのには驚き。結局一番前で見るハメに…だから迫力だけは凄かった。
トータルフィアーズ ベンアフレック
モーガンフリーマン
 なかなか面白かった。普通は核爆発が起きそうで起きないのだが、とりあえず爆発したので、緊張感が持続した。…ちょっとおかしな表現だが…。
インソムニア アルパチーノ  ストーリーに若干の無理はあるが、白夜で眠れぬ刑事に扮したアルパチーノと性格俳優のロビンウイリアムスの掛け合いを見所に製作されたと考えたほうが分かりやすいだろう。始まると同時に寝てしまった弟子は、最後までストーリーがさっぱり分からなかったようだ。
シッピングニュース ケビンスペイシー  <ビデオ>ケビンスペイシーの表情は実に自然で良い。で、何が言いたいのか良く分からない映画であったが、北の漁港の景色が心に焼きつく、なんとなく物悲しい作品であった。アメリカ映画は「撮影技法」と「主演俳優」で何とかしてしまう映画が多い。少し反省したほうがいい。
サイン メルギブソン  実に安上がりの映画だなにせ出てくる異星人の縫ぐるみを一つ作ればいいのだから。期待はずれもはなはだしい。
9デイズ アンソニーホプキンズ  核爆弾テロを阻止するCIA…取り扱っている内容に比してやや喜劇っぽいストーリの組み立てで、突如工作員に仕立て上げられたクリスロックの表情に笑い声も時折響く。ま、そんな映画なのだろう。
ロードトゥパーデェーション トムハンクス  トムハンクスの映画は観ていて心に響く。また、映画自体に現実味も感じられる。現在私が一番好きな俳優かもしれない。
トリプルX ヴィン ディーゼル  しょうもないアクション映画だろうと期待せずに見たら、これがけっこうテンポも良く、一気に観てしまった。ヴィンディーゼルというニューフェイス、ややワルっぽくてなかなかカッコいい。これが相も変らぬシュワちゃんやブルースウイリスだったりしたら途中で寝ていたかも知れぬ。
トレーニングデイズ デンゼルワシントン  <ビデオ>どちらかというと真面目、堅物、清廉なイメージのデンゼルワシントンが演ずる悪刑事…顔つきまで変わっているのはやはりスゴイ役者だなぁと…思いましたよ。
リング  アメリカで大ヒット(?)らしいが、日本人とアメリカ人では宗教的なバックグラウンドが違うのでこういった映画は受けるのだろう。何でビデオをコピーをすると助かるんだ?と冷静に考えると思うが、ま、いいか。
プロフェシー リチャードギア  どうせ3流映画だぞと思って観たら、結構面白かった。なにやら実話を元に作られた映画らしいが、適度な恐怖が程良い緊張感をもたらしてくれた。
マディソン郡の橋 メリル ストリープ  <ビデオ>少し以前の、写真家(クリントイーストウッド)と人妻の恋を描いた作品だが駆け落ちを思いとどまる時に人妻が「恋はいつかは終わる、そしてその時私は(家族と離れ離れになったことで不幸になり)きっとあなたを憎むようになる」という台詞。これは経験しないと出てこない台詞だと思う。子供たちが母の日記を発見して読む…という設定と構成がなかなか素晴らしい。
ジョンQ デンゼルワシントン  予告編で大体のストーリーが分かってしまうところが少し興ざめだったが、なかなか面白い映画ではあった。現代医療の問題点も浮き彫りになっていたが、それよりも子供を思う父親の強い思いを具現化したジョンQに賞賛が集まるというところがこの映画のキモで、現代社会に不足している何かを描こうとしたのである。
マイノリティーリポート トム クルーズ  このての映画は一つ間違うと茶番の3流映画になってしまうことが多いが、さすがスピルバーグ、ちゃんとしっかりまとめてありました。犯罪を無くすシステムを作るために犯された犯罪…こんなひとつの骨格が感じられて、面白かったです。それにしてもハリーポッター…観る気が起こらないなぁ…。

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